04/11/2025
OIA訪問
JOMAはアメリカのオステオパシー団体OIA(Osteopathic International Alliance)に加入しています。OIAとは世界的なオステオパシーの専門職の進歩と団結を目的とする国際団体で、オステオパシーの教育、規制、実践における高い基準を推進しています。
今年6月JOMA20周年記念カークスビルセミナーの後、経由地のシカゴにあるOIAのオフィスを訪問させていただきました。OIAのオフィスはAOA(American Osteopathic Association)と同じビルにあります。
この日は朝から晴天で少し暑い日でした。9時半に到着した私たちを、秘書のMis. Richardsが出迎えてくれました。彼女が私たちの訪問の為に、スケジュールを調整してくださいました。入口にはAOAのオフィスプレートがあり、エントランス内にはスティル医師の銅像が飾られていました。オフィスに上がるとAOA会長Teresa Hubka D.O.と次期会長Robert Piccinini D.O.そしてCEOのKathleen Creason MBA(経営学修士)が出迎えてくださり、コーヒーやパンなどの軽食とAOAグッズなど、おもてなしいただきました。
まずはお互いに簡単なご挨拶をかわし、JOMAから色々と質問をさせていただきました。OIAは世界のオステオパシー団体他を、AOAは個人のオステオパシー医師を登録・サポート管理しています。また、AOAの傘下にあるAAO(American Academy of Osteopathy)はセミナーや研究などのオステオパシー専門学会です。
オステオパシーに関して、アメリカにはMD(アロパシー)とDO(オステオパシー)の2種類の医師資格があります。オステオパシー学校は44校、70ヵ所以上に存在しています。4年間の医学校卒業後、3年から7年以上の研修医期間があります。研修期間はMDとDOが合同で研修を受けるそうです。AOAはオステオパシー医学校の認証・認定を行い、全ての学校に共通のスタンダードが適用されています。
研修期間中に家庭医。プライマリーケア、救急、小児科、内科、産婦人科、精神科、外科、整形外科などの専門分野を選択し、試験や認定を受ける必要があります。また、研修後も継続教育(セミナーなどの受講)が義務付けられており、ライセンス委員会に証明を提出する必要があります。そうすることで、個々の高い基準が維持されています。
後半は、日本ではオステオパシーは法制化されていない事や、国際基準の専門校が少ない事などを話し、この先、患者への安全リスクが高まる事を懸念されていました。しかし、日本同様に法制化されていない国はたくさんあります。OIAやWHO、CENなど国際基準・規制との整合性を日本国内でどのように確保するか考えることは、患者がより安心してオステオパシーを受診できるための礎となります。その為にも、JOMAはSAJと共にオステオパシーの繁栄と推進に邁進して参ります。