22/07/2018
Satisfaction Rates and Quality of Life Changes Following Total Knee Arthroplasty in Age-Differentiated Chorts.
人工膝関節全置換術後における QOL と満足度の年齢別コホート
(Lange KJ, et al. The Journal of Arthroplasty. 2018; 33: 1373-1378)
【Background】年齢や合併症、術前の精神的健康、社会的要因などの様々な因子が、TKA 術後の満足度に関連するとされている。しかし、TKA 術後の満足度における年齢の影響についてコンセンサスは得られていない。本研究の 目的は、55歳以下の TKA 患者を若年群、TKA を施行される平均年齢である 65-75 歳の TKA 患者を高齢群 と定義し、大規模かつ厳密にマッチングされた TKA 患者の満足度を群間比較することである。また、様々な患者立脚型アウトカム(PRO)を副次アウトカムとし、群間比較することとした。
【Methods】 研究デザインは、後ろ向きコホートである。対象データは、施設内の人工膝関節レジストリで集められた12,166 名のものとした。選択基準は、初回片側 TKA 患者、術前の PRO が得られた者、最低 2 年はフォロ ーアップされている者、今回定義した年齢に当てはまる者とした。測定項目は、人口統計学的情報、入院日数、退院先、PRO とした。PRO のうち、主要アウトカムは1,術後満足度、2,術後 QOL 改善度、副次アウトカムは3,SF-12、4,KOOS、5,LEFS、6,術後の改善への期待とし、術前と術後 2 年に3-5を、術前に6を、術後 2 年に1,2を測定した。統計処理は、まず背景因子を調整す るためにロジスティック回帰分析を用いて傾向スコアを推定した。調整する変数は、性別、BMI、術前状態 分類(ASA 分類)、合併症(CCI)、SF-12 精神的側面とした。傾向スコアを用いて若年群:高齢群=1:1 にマッチングした。Caliper 係数は 0.02とした。背景因子の一致を調べる際のStandardized difference は 0.2 とした。マッチングした結果、調整した背景因子に群間差はなかったが、退院先に群間差が認めらた。次に、群間比較を行うためにカテゴリ変数にはχ2 検定もしくはフィッシャーの正確確率検定を、連続変数に は 2 標本 t 検定を、測定項目1,2にはウィルコクソンの符号順位検定を用いた。
【Results】術後満足度において、“満足している”と返答した割合は若年群 86%、高齢群 91%であった上、若年群と比べて高齢群は“とても満足している”と返答した者が多かった。術後 QOL 改善度において、“改善した”と 返答した割合は若年群 91%、高齢群 96%であった。下位項目別の割合に有意な差はなかった。副次アウトカムの殆どの項目において、高齢群と比べて若年群は術前と術後の値が劣っていた。しかし、術前後の変化量に有意差はなかった。
【Conclusion】術後 2 年の満足度と QOL 改善度において、“満足している”、“QOL が改善した”と返答した割合は両群ともに 85%を超えていた。しかし、術後の改善への期待や術前と術後の活動レベルにおいて、若年群は高齢群と同等であるにも関わらず、若年群の方が膝の機能や満足度が低い結果となった。