27/11/2025
大学院生の秦です。
6月にアメリカ・カリフォルニア州にあるスタンフォード大学病院のICUを1週間見学してきました。
朝の回診では、各病室を回りながら担当看護師、レジデントやフェローによるプレゼンテーションが行われ、指導医からのアドバイスやディスカッションを経て、その日の方針やTo doを確認しながら診療を進めていく流れでした。
特に印象的だったのは、患者さんのご家族を病室の入り口にお呼びして、一連のディスカッションを一緒に聞いていただくという取り組みです。日本ではあまり見られない光景で、大きな驚きがありました。英語が話せないご家族もいらっしゃいましたが、通訳スタッフが常駐していたり、その国出身のレジデントが通訳を担ったりと、さまざまな背景をもつ方々が集まる環境ならではの「思いやり」と「自由な雰囲気」を強く感じました。
また、病状説明の場にも同席させていただきましたが、言語や宗教、ご家族間での意見の相違など、多様なハードルがある中で行われるコミュニケーションや合意形成は非常に勉強になりました。
さらに、海外の脳死下臓器提供システムにも興味があったため、腹部移植外科を見学し、移植手術の見学や臓器プロキュアメントに同伴させていただく機会にも恵まれました。臓器提供の体制は、患者さんやご家族の尊厳を守りながらも非常にシステム化されており、日本における課題を改めて認識するきっかけとなりました。
日本でもアメリカでも共通する部分はある一方で、実際に現地で見て初めて理解できたこと、気づけたことが多く、大変学びの多い訪問となりました。現地でお世話になった先生方、スタッフの皆さまに心より感謝申し上げます。
Blog:https://chibaeccm.blog.fc2.com/blog-entry-216.html