27/11/2025
【学会参加報告】
黒岩良太
奈良猛
2025年11月13日〜11月15日、沖縄にて第55回日本臨床神経生理学会学術大会が開催されました。当部からは、
黒岩良太、奈良猛が参加しました。
以下2人のコメントです。
黒岩良太『Factors Associated with Short-Interval Intracortical Inhibition in Healthy Subjects』
概要:経頭蓋磁気刺激で測定できるSICIという大脳皮質の抑制系の指標に関与する因子を探索した研究です。結果は安静時運動閾値が独立して関与している可能性が示唆されました。質疑では、神経生理学的な解釈はという内容で、SICIと安静時運動閾値が一部同じ経路になっている可能性を返答しました。
奈良猛『球脊髄性筋萎縮症における線維束性収縮利き手優位性』
概要:球脊髄性筋萎縮症の線維束性収縮の出現と強度を筋エコーで評価した内容です。結果、利き手のFDIで有意に線維束性収縮を認めました。これは、筋萎縮性側索硬化症に共通する病態生理の可能性が示唆されました。
本学会は、脳から脊髄、末梢神経、筋に至る広い範囲の機能とその病態を、生理学的に研究している人々の集まりで、人間の健康上の諸問題に直結した臨床的な分野と、脳・神経・筋の機能解明のための基礎的な分野が一体となって、ヒトの神経系を中心とする複雑なシステムの研究を推進しています。そのため脳神経内科、脳神経外科、精神科、検査科、整形外科、リハビリテーション科など神経に関わる職種が研究、教育を行う学会です。プログラムの中で、神経・筋超音波検査のハンズオンなどもあります。