28/12/2025
「先のことが不確かなとき、私はどうやって未来の計画を立てればいいの?」
年末が近づき、新しい年が始まるこの時期は、未来のことを考える音量が自然と上がります。
目標、抱負、やりたいこと……「次はどうする?」と。
がんサバイバーの方、あるいは支えているご家族や介護者の方にとっては、この問いがいっそう重く感じられることがあります。実際の不確かさを経験してきたからこそ、先のことを考えるほど不安が膨らみやすいのです。
それでも、私たちはある程度の計画を立てて暮らしていく必要があります。
ポイントは、未来の中に住まないで計画すること。
私がよく立ち返る言葉があります。
「私に扱えないことは起こらない。
そして、私に与えられるものには意味がある。」
鉛筆で計画し、ペンで生きる
計画は私たちを支えてくれます。けれど、“変更できない前提” になると不安が強まりやすい。
状況が変われば、計画を調整していいのです。
1)計画の範囲を小さくする(次の2〜4週間)
「次の一歩は何?」
「今の私の健康とエネルギーを一番支えてくれるのは何?」
この問いで、小さな優先事項を3つ書き出します。
2)目標を2レーンに分ける:確実/柔軟
確実(状況に関わらずできること)
睡眠の基本、短い散歩やストレッチ、栄養を意識した食習慣を1つ、週1回は助けを求める…など。
柔軟(体調・タイミング・結果次第で変わること)
旅行、大きなプロジェクト、重い約束…など。
こうしておくと、脳が「全部が今すぐ固定で決めるべきこと」と誤認しにくくなります。
3)不安と“戦う”のではなく、枠を作る
1日10分(毎日でも、週に数回でも)**「計画/心配の時間」**を決めます。
その時間に、気になっていること、質問、次の一手を書き出す。
それ以外の時間に不安が出てきたら、こう言ってみてください。
「今じゃない。心配する時間は取ってある。そこに戻ろう。」
そして、短い“今に戻る”リセットを1つ。
5–4–3–2–1(五感):見えるもの5つ/触れている感覚4つ/聞こえる音3つ/匂い2つ/味1つを言葉にする。
ボディスキャン(60秒):額→あご→肩→お腹→手→足の順に、力をふっと抜く。
ランダム単語(夜のぐるぐる対策):頭の中で無関係な単語を10個並べる(例:りんご、はしご、海…)。思考のループが切れて眠りに戻りやすくなります。
目標は「未来を考えないこと」ではありません。
未来の中に住まないことです。
計画は持つ。自分にはやさしく。
そして、今日できることに戻ってくる——そこが一番コントロールできて、あなたの人生が実際に進んでいる場所だから。
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