山口耳鼻咽喉科クリニック

1月3日: 明けましておめでとうございます。本年も当院をよろしくお願いいたします。 松山では小春日和が続いて、おだやかな三が日です。数年に1度はインフルエンザの流行でお正月の救急病院が激込みします。この年末年始の救急病院はどうなっていたので...
03/01/2025

1月3日:
 明けましておめでとうございます。本年も当院をよろしくお願いいたします。
 松山では小春日和が続いて、おだやかな三が日です。数年に1度はインフルエンザの流行でお正月の救急病院が激込みします。この年末年始の救急病院はどうなっていたのでしょうか? 私は年末に受診された方々のお加減がよくなっていることを祈念して過ごしていました。年末が忙しかったこともあり、このホームページの年代わりの更新も含めて、事務的な仕事がたまっていたのですが、年末年始にようやく整理ができました。また、日本耳鼻咽喉科学会の秋季大会のオンデマンド配信も縦覧することができました。やはり勉強になります。学会場と違ってラフな姿勢で見ることができ、気になるところは停止してじっくり確認できるのはWeb開催のよいところです。 
 年始の抱負としては、2月に15種類の病原微生物の検査が同時にできる同時多糖目PCR検査装置Spot Fireが導入予定です。従来の迅速抗原検査キットでは検査できなかった、季節性コロナウイルスやヒトライノウイルス、エンテロウイルス、パラインフルエンザウイルス、パラ百日咳、クラミジアニューモニエも同時に検査できます。当院での発熱や気道感染の鑑別診断に大いに役立ちそうで、今から期待しています。

(写真1)私にとっては恒例の道後温泉「ふなや」の正月飾りです。
(写真2)道後方面から見た松山城です。街の中心の小山に現存天守閣があり、市街のどこからでも見上げることができる、、松山はいい街です。

30/12/2024

12月30日:
 昨日で本年の当院の診察が終了しました。今年1年、当院をご利用いただきありがとうございました。年末の診察でも病状が気になる方々がおられました。私はそれらの方々の体調が回復することを願って年末年始を過ごします。
 ここ数日は診察の終了時刻が連日遅くなり、昨日も午後11時と大変遅くなりました。体調のすぐれない中受付した後、長い時間待機していただいた患者様には誠に申し訳ありませんでした。また昼食夕食ともに短く済ませて夜遅くまで診療を続けたスタッフの皆にも感謝しています。12月は忙しさにかまけてこのコーナーの投稿が少なくなってしまいました。「今月の疾患情報」を始めた最初期のように、今月の情報を短く知らせるような雰囲気になってしまいました。

 新型コロナが発生して以降のインフルエンザの流行を概観してみると、新型コロナの発生とともに強力な感染予防対策がとられたことから、4年前からの約2年半、世界からインフルエンザの流行が全くなくなりました。日本では2年前の11月からA2009年型のインフルエンザがわずかに発生し始めて、昨年の1月からA香港型が発生しました。春に一旦発生が収束した後、昨年5月から再びA香港型が発生し始め、11月からはA2009年型も再度出現しました。今年に入って1月からはB型ビクトリア系統も出現したため、1月から2月にかけてはA香港、A2009年型、B型ビクトリア系統の3種類の同時発生が起こりました。またこの時は同時に新型コロナの第10波とアデノウイルスの史上最多の流行、溶連菌感染症の流行が同時に発生していたことから、今年の1月から2月は感染症が広がった時期となりました。その後、B型が6月まで発生したものの、7月から8月にかけてインフルエンザ一旦全く見なくなっていました。9月に入りA2009年型の散発が始まり、10月には学級閉鎖もちらほら見られるようになりました。11月後半には全国的に流行入りし、3週間前に注意報入、そして1週間前には全国的にも愛媛でも一気に警報入りの流行となりました。
 インフルエンザには抗ウイルス薬がよく効く印象ですが、12月に入ってタミフルを飲んだのになかなか熱が下がらない方が目につきました。もしやタミフル等の抗ウイルス薬への耐性株があるのではないかと思う思い調べてみましたが、国立感染研の報告ではこれまでのところ薬剤耐性株は0.5%でした。抗インフルエンザ薬を服用すると体内でのインフルエンザウイルスの増殖が止まるために体は劇的に楽になりますが、抗ウイルス薬を服用したケースと服用しないケースでの解熱までのかかる時間は実は1日しか違わないと言うデータもあります。抗ウイルス薬耐性株でないインフルエンザに感染してもウイルスの量が体内で多いと高熱が2~3日続いてしまう場合もあるようです。
 今月のインフルエンザの流行は5年ぶりのレベルになっています。一度同じタイプのインフルエンザにかかると1年ほどは免疫が保持されるため、半年(小児では4か月ぐらいのこともある)免疫が保持される予防接種よりはインフルエンザへの免疫力が高まるとされています。4年間インフルエンザの流行がなかったことからインフルエンザへの免疫がなくなってきた人が多いことから、今回の流行では、30歳代や50歳代の方で初めてインフルエンザにかかったとおっしゃた方や60歳の方で20年ぶりにインフルエンザにかかったとおっしゃた方がおられました。そのため今月の流行では、例年の流行シーズンに比べて予防接種を受けた方の方が症状が軽い傾向が目立ったように感じました。しかし予防接種を受けて2週間以上経って接種の効果が高まっていると考えられるにもかかわらず40℃台の高熱が出る大人の方も複数人おられましたので、予防接種の抗体がつきにくい体質の人もいるようです。診察をしていて様々なケースがあることを改めて感じました。
 新型コロナの発生も続いています。当院でも12月はひたすら毎日検査陽性の方を見ました。愛媛県でも新型コロナの株はXEC株が主体になってきているようです。当院では過去に、4年前の武漢株、2~3年前にアルファ株デルタ株オミクロン株と代表的な株で3度別に発症した方を診てきました。2年前から感染の主体となったオミクロン株だけで5回発症した方も診ています。最近最も頻繁にかかった方では、7月(JN.1株か?)、 10月(おそらくKP.3株?)、11月(XEC株?)と3回立て続けに発症した高校生の来院もありました。新型コロナは微小血管に感染すると言う特徴とともに免疫異常をきたす特徴もあるとされています。新型コロナウィルスは他の病原体と比べてやはり感染後の免疫がアテにならない曲者の病原体のようです。オミクロン株ではアルファ株やデータ株のような急激な呼吸不全や心臓への障害を来すなどの重篤な障害をきたすケースは劇的に減っています。しかし微小血栓や免疫抑制作用、持続感染化によると思われるブレインフョグ(脳に霧)や運動後倦怠感などの罹患後症状(後遺症)も見られます。カナダからの報告では複数回オミクロン株にかかった後の方が後遺症の発生割合が多いと言うデータも出ていました。昨年は日本で3万2千人が新型コロナでお亡くなりになったとの集計もあります。やはりこれからも警戒をすべきウイルスです。
 12月中を通してその他の感染症も引き続き見られ続けました。溶連菌、アデノウイルス、RSウィルス、マイコプラズマ、ノロやサボウイルスによる感染性胃腸炎などがほぼ毎日見られていました。特にマイコプラズマ感染症は症状の程度も様々で、軽い咳が1ヶ月から1ヵ月半程度続くだけの方もいれば、高熱が1週間ほど続いたりレントゲン写真で肺に影をきたすケースもありました。このような多彩な感染症の多発に続いて、今月の後半からはインフルエンザが警報入りしましたので当院外来も込み合った状況となってしまいました。

  突発性難聴、急性中耳炎からの内耳炎、頚部リンパ節炎、顎下腺唾石、外耳道真菌症、三叉神経領域帯状疱疹、マイコプラズマ肺炎など 

 今年の生成AIの進化には驚愕しています。12月に入ってもOpenAI社のChatGPTやGoogle社のGeminiの新しいバージョンが立て続けに発表されています。私にとっては、初めてインターネットに触れた時、初めて掲示板を覗いた時以来の衝撃です。まさに時代は第4次産業革命真っ只中といったところです。ビジネス文章の作成やプレゼン資料の作成、議事録の作成などビジネス業務の省力化が劇的に進みそうです。また、画像再生AI、動画生成AI、音楽生成AIなどの進化もまさに驚異的です。数日前、生成AIで作成したJ-PopミュージックをYouTubeで見つけましたが、その完成度はまさに驚異的です。世の中は便利になりますが、その影響がどこまで及ぶのか考えると空恐ろしくもなります。
 生成AIの進化ほどではありませんが、スマホのアプリの進化も私には大いに役立っています。今月、診察室で2つのスマホアプリを用いることで診療がスムースに行えました。ご紹介しますと、1つは聴覚障害者向けに作られた文字起こしアプリです。スマホを電話のように耳に当てると自動的にスイッチが入って、しゃべってる言葉を大きい文字で文字起こししてくれます。これまで高度難聴の方を診察する際には筆談に頼ることも多かったのですが、その必要がなくなりました。もう一つは多言語の同時翻訳アプリです。早速中国出身で簡体語を話す方やカンボジア出身でクメール語を話す方と診察時の交流に大いに役立ちました。

30/12/2024

12月16日:
 今日の外来ではいきなりインフルエンザの患者さんが急増しました。医師会からの報告では、明日松山市内の小中学校で計10校が学級閉鎖する予定になりました。いよいよインフルエンザの本格的な流行シーズンに入った模様です。連日寒さの中、乾燥した天気が続いています。いかにもインフルエンザが勢いを増す気候です。これから冬休み入りまでの間は流行が拡大するものと思われます。皆さんも十分な休息と睡眠で免疫力を落とさないようにして、手洗いやうがいのを心がけ、インフルエンザや様々な感染症の感染予防を心がけてください。

住所

余戸中1丁目2/1
Matsuyama, Ehime
790-0045

電話番号

089-973-8787

アラート

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