14/09/2025
【鍼灸師の独り言】
ー太い鍼が痛いのか?②ー
さて、前回の続き・・・
では「痛みの少ない鍼(切皮)」はどうすれば良いのか?
先ず「先入観」を捨てる必要があるのです。
①管鍼法は痛くない?
学校でも習いますが「管鍼法は痛みを軽減する・・・」コイツがそもそも間違いなのです。
ある程度の太さがある鍼では、鍼管を使わずにに「ダイレクトに刺す」方が切皮痛がありません。
②管鍼法の場合、切皮する(鍼を叩きこむ)指先の先端で「力強く」鍼頭を叩き込む事が大切です。しかし・・・教育機関では写真上段のように「人差し指の腹」で「鍼管を叩かないように」3回位に分けて鍼頭を叩く。とバカな事を指導する。しかし、これが1番ダメで、とても「痛い切皮」になるし、スピードが遅いので「切皮が完全に切れず」その後の「刺入」もスムーズで無くなる為、下手くそ鍼灸師あるあるの「鍼体を持って刺入する」と言う悪循環を産んでいる。
管鍼法で切皮するならば、写真下の様に「人差し指の先端」で、「鍼管を叩くくらいの勢い」で切皮することが大切です。
海外の鍼灸師は「手を逆にしてデコピン」の様に爪で鍼頭を叩く方が多いけれど、このやり方も勢いがあって切皮痛が起きにくい。
③鍼管を使わずに「鍼をそのまま刺入する」、中国針の打ち方であるが、和鍼でも打てるし切皮痛が少ない。
④皮膚面に対して鍼先を直角に当て刺入する。切皮が完全に切れていないと鍼は刺入しにくし、痛みが出やすくなります。
鍼が痛いのは「鍼が太い」からではありません。1点だけに絞れば、「切皮が完全に出来ていない」からです。そしてその原因は切皮のスピードと勢いが足りないからなのです。
ーおわりー