18/04/2026
<今週の論文紹介>Outcomes of patients with pre-stroke disability after acute ischemic stroke and endovascular thrombectomy.Salam A, Butt W, Diestro JDB, et al. Journal of NeuroInterventional Surgery Published Online First: 27 March 2026. doi: 10.1136/jnis-2026-025017発症前から中等度〜重度の障害(mRS 3–5)を有する脳梗塞患者はRCTなど主要試験では除外されることが多いですが、これらの患者に対する血栓回収術(EVT)の有効性と安全性を検討した英国の全国レジストリ(SSNAP)を用いた後ろ向き研究です。EVTを受けた 4353例を対象とし、mRS 0–2群(自立):4150例、mRS 3–5群(要介助):203例を対象とし、転帰良好の定義をmRS 0–2群:mRS 0–2、mRS 3–5群:ベースラインから悪化しないこととしました。結果、退院時・6か月後の転帰良好の割合は両群で有意差がなく、症候性頭蓋内出血(sICH)や早期神経悪化(END)といった安全性も同等でした。一方で院内死亡は高いはmRS 3–5群で24.1%、mRS 0–2群で11.8%と有意に高い結果となりました。脳梗塞患者の約1/3が既存障害あり、10%が認知症ありと言われているので、日常臨床ではよく遭遇する問題です。mRSは身体機能を過大評価し、認知機能を過小評価するので、本当にmRS5だから血栓回収術をやらないことが正当化されるか微妙です。AHAの2022年の推奨ではmRSのみでの除外は推奨されていません。個別化して考えることが推奨されています。sこうした新たな指標を加味することが求められてくるのかもしれませんね。今後の進展に注目です。
Outcomes of patients with pre-stroke disability after acute ischemic stroke and endovascular thrombectomy.
Salam A, Butt W, Diestro JDB, et al. Journal of NeuroInterventional Surgery
Published Online First: 27 March 2026. doi: 10.1136/jnis-2026-025017
発症前から中等度〜重度の障害(mRS 3–5)を有する脳梗塞患者はRCTなど主要試験では除外されることが多いですが、これらの患者に対する血栓回収術(EVT)の有効性と安全性を検討した英国の全国レジストリ(SSNAP)を用いた後ろ向き研究です。
EVTを受けた 4353例を対象とし、mRS 0–2群(自立):4150例、mRS 3–5群(要介助):203例を対象とし、転帰良好の定義をmRS 0–2群:mRS 0–2、mRS 3–5群:ベースラインから悪化しないこととしました。
結果、退院時・6か月後の転帰良好の割合は両群で有意差がなく、症候性頭蓋内出血(sICH)や早期神経悪化(END)といった安全性も同等でした。一方で院内死亡は高いはmRS 3–5群で24.1%、mRS 0–2群で11.8%と有意に高い結果となりました。
脳梗塞患者の約1/3が既存障害あり、10%が認知症ありと言われているので、日常臨床ではよく遭遇する問題です。
mRSは身体機能を過大評価し、認知機能を過小評価するので、本当にmRS 5だから血栓回収術をやらないことが正当化されるか微妙です。AHAの2022年の推奨ではmRSのみでの除外は推奨されていません。個別化して考えることが推奨されています。最近ではフレイルと血管内治療の成績の関係も注目されており、こうした新たな指標を加味することが求められてくるのかもしれませんね。今後の進展に注目です。(strokeチームより)