02/12/2025
先日、当院でははじめて【200回】目のご来院をいただきました
開院8年目にして、100回を超えるご来院をいただいている方は、20名様近くになりますが、【200回】ははじめてです
本当に有難く、嬉しく、厚く御礼申し上げます
一般に指圧院や鍼灸院という場は、なにかの症状にお困りの方が、その症状が治るまで通い、治れば通院をやめる…というイメージなのではないでしょうか
医療保険をつかう病院や整骨院は、まさにそうでなければいけないわけですし、治るまでの一時的な治療所、避難所みたいな役割を期待されていることが多いと思います
なので「通わせません」とか「3回以内で治します」みたいな広告をみることもよくあるし、あっというまに、神の手のように症状を消失させることが、腕のいい臨床家であると思われていることもあると思います
でも私は開院当初から、一生そのかたのこころとからだに寄り添える場になりたいと思い続けてきました
急性の痛みやお辛さは、なるべく早くお楽にして差し上げたい
でも別になんの症状もなく、なににも困っていなくても、こころとからだを安心して開き、ゆるめる場所であり続けたい
そういうための場が世の中に少なすぎると思っていました
東洋医学では「未病治」ということを一番大事にします
私自身がそういう場が欲しいと心の底から渇望し続けていましたから、今でもなによりも、いつお越し頂いてもこころとからだをゆるめ、ほどき、あたためる場所であるということを存在意義としてきました
女性は家庭でも職場でも地域でも、ケアをする人としての振る舞いを求められがちです
自分の中の氣が、充分に湧いていれば、それは楽々とできることであり、むしろ歓びでさえあるでしょう。
でも、自分自身の氣力、体力が枯渇していて、無理やりしぼりだすような、身を削るようなケアを続けていると、必ず身心は耗弱し、損傷します
そして、そんな身心にたやすく邪は忍び寄り、入りこまれます
風邪や寒邪といった季節の邪のこともあれば、怒りや憎しみ、怖れといった感情の乱れによる邪のこともあるでしょう。
あなたを護ってくれる衛氣という身を護る氣が既に破られていますから、ほんの少しの些細なきっかけでも、大崩れし、免疫が暴走したり働けなかったりするわけです
そういうときに必要なのは、薬でもないし、筋トレでもないし、○○健康法でもありません
ひたすらに安心して休養できる時間と空間と、あなた自身をケアしてくれる誰かなのです
ケアしてくれる人が、お友達や姉妹、お知り合いというケースもあるでしょう
でも、本当に疲れ切っているときには、他人の方がよい場合も多いと私の経験上は思います
ほどよい距離感の他人であり、ケアのプロであること
私たち指圧師、鍼灸師は、しっかりとリアルな身に触れさせていただいています
100回、200回と回を重ねるうちに、カルテに毎回書き記している以上の情報を手掌が覚えているものです
目の前のおひとりおひとりに特有の凝り方、滞り方、重心の位置、骨格や筋肉の状態、脈診や腹診の情報
いらないものが滞留していれば流し、足りないものがあれば補います
そのほとんどは目にみえないものであり、双方向のものです
何年ものその方とのやりとりの中で積み上げてきたものであるので、今日初めていらした方に、同じことができるわけではありません
そういう関係性でいられる方は、私たちにとって、かけがえのない宝物ですし、そういう場との出会いを多くの女性がしてくださればいいなぁと心から思います
指圧と鍼灸は、ケアでもありセラピーでもあり、女性の強い味方です
心強い味方を早く見つけて、どうかご自分のものにしてしまってくださいね
一生おつきあいするのですから、相性はとても大事ですが、ご縁というものもあります
「ならまち月燈」にご縁のあるかたが、どうぞ扉を見つけてくださいますように