10/11/2025
かとう内科並木通り診療所の
スタッフ紹介 vol.7です🧑⚕️👩🔬✨
今回は医療ソーシャルワーカー(MSW)、
ボランティアコーディネーターとして活躍するYさんを紹介します!
-------------------------------------------
✏️患者さんやボランティアに学んだ原点
入職して間もない頃、病棟に死を間近にした患者さんがいらっしゃり、加藤恒夫先生より、ご家族が来るまで患者さんのそばにいてくれないかと依頼を受けました。
患者さんは目を閉じて休まれているように思いました。私はただベッドサイドに座っていればよいと思っていると、いつしか患者さんが静かに語りはじめます。
息子さんが会社勤めをして責任ある立場になり立派に仕事をしていること、娘さんはピアノの先生をされて子どもたちに慕われていること。
「私はもう何も心配することはないわ」。
死を間近にした人がこんな語りをするのだろうかと驚きました。
もう一つ考えました。
「この語りを聴くのは誰だろう?」。私は死にゆく人の生きることが大切にされているか、そんな思いからホスピス・緩和ケアに関心を持ち、当院で働かせてもらうようになりました。
そのとき思ったことは、死にゆく人の語りを聴くのは医療・介護従事者にとどまるのはなくて社会全体なのではないか。何となくですがボランティアということが頭に浮かびました。
緩和ケア病棟でのお茶会で、あるボランティアが窓際にひとりで座り外を向いている男性に声をかけました。
「コーヒーはいかがですか?」
そのときのことを男性は次のように書き残しています。
「どこの喫茶店で飲むコーヒーよりもおいしかった。
なぜならこのコーヒーには愛があるからです。
笑顔があるからです。
…自分の不運を恨みながら世間を渡ってきたうえにこの病。
この世の中なんかに未練なんてあるものか。
神も仏もない世の中に対して「カラ」に閉じこもっていたことを恥ずかしく思いました。
…あと幾日生きるかわかりませんが、私のでき得ることを致したいと思います」
これらのことは、今の私の原点のようになっています。
「市民との協働なくしてケアは存在しないこと」
「誰もが社会参加でき、生きる意味・価値があること」。
ソーシャルワークやボランティアコーディネートに追われる中で、自分の行動の意味を見失いそうになることもあります。そんなとき、患者さんやボランティアに学んだ原点を忘れないようにしたいと思います。
✏️なみきのヨリドコへの思い
これからなみきのヨリドコがスタートします。大切にしたいことは「何かをしてあげる」というよりも「ともにあること」です。
しかし、「何もしないでただそこにいる」というのも簡単なことではなく、「ともにある」ということはどういうことかと考えさせられます。
自然に人が集まるような居心地の良さ
あなたのことを気にかけていますよという思い
ここにくれば何とかなると希望があることなど
「ともにある」ことを考えていると、心の“よりどころ”は、必要な方がいるのではなくて、私にも、誰にでも必要なものだと気づきます💭
ヨリドコがゆったりとした時の流れになればなあと願います🏠✨
来られる方を否定せず、話したくなければ話さなくていい
ただいるだけでいい
ひとりになりたいときはひとりでいればいい
話をしたいときはゆっくりとお話しよう。
どんなこともすぐに結論をださなくていい。
ゆっくりと納得のいく答えが出せるまで一緒に考えていこう。
そして、ヨリドコには「ともにある」ことができる、みんなと対等な関係で支えあえるボランティアの存在が不可欠だと思います。ボランティアはきっとゆったりとした時の流れをつくれます🕊️
慌ただしい日々のなかで、「ともにある」ことを忘れて一人よがりになる自分がいます。みなさんとつくるヨリドコでは、「ともにある」姿勢を大切にして、ゆったりとしたひとときをともに過ごしたいと思います🌿
-------------------------------------------
スタッフのメッセージは、クラウドファンディングHPの
活動報告ページでもご覧いただけます☝️
ぜひチェックしてみてくださいね💁♀️
(🔗クラファンHPはプロフィール欄のリンクからとべます)
#かとう内科並木通り診療所
#スタッフ紹介
#なみきのヨリドコ
#クラウドファンディング挑戦中
#医療ソーシャルワーカー
#ボランティアコーディネーター
#なみきのヨリドコ事務局メンバー