01/12/2025
『赤身肉で…』
こんにちは、治療院百です。
さあ今年も残すところあと1ヵ月となりました。
師も走るこの12月はいろいろバタバタするとは思います。
怪我や病気、特に警報が出ているインフルエンザには十分注意してください。
ところで、皆さんは「アルファガル症候群」と言葉を知っていますか?
これはマダニに咬まれることをきっかけに、赤身肉に対するアレルギーを引き起こすようになる病気のことを言います。
マダニに咬まれることによって引き起こされる病気として有名なものには「重症熱性血小板減少症候群(SFTS)」がありますが、近年ではこの「アルファガル症候群」も注目を集めています。
最近では、このアルファガル症候群による死亡例が、世界で初めてアメリカで報告されました。
マダニの唾液には「α-gal(アルファガル)」という物質が含まれています。
人がマダニに咬まれると、そのアルファガルに対するIgE抗体が体内で作られるようになります。
アルファガルは主に赤身肉や乳製品などに含まれており、アルファガルの抗体ができた人が赤身肉などを食べると、それに反応してアレルギーを引き起こすのです。
症状は食べた3~6時間後に、アレルギー反応によって吐き気、胃けいれん、下痢、蕁麻疹、呼吸困難などを引き起こします。
この病気の厄介なところは、今までお肉を食べても大丈夫だった人が突然アレルギーを発症するため、初期の段階で何が原因か分かりにくい点です。
また、現在まだあまり知られていない病気のため、正しく診断されないこともあるそうです。
亡くなられたアメリカ人の男性は、牛肉のハンバーガーを食べてから約4時間後に体調を崩し、浴室で嘔吐物の近くに意識を失った状態で倒れているのを発見され、その後、搬送先の病院で死亡が確認されました。
死亡に至ったケースはこの事例が世界でも初めてのこととなりますが、アルファガル症候群の症例自体は日本でも報告が上がっています。
死因調査の結果、死亡された男性は重篤なアナフィラキシーを起こしていたことが分かっていますが、アナフィラキシーショックは初期の対応が遅れると大変危険な状態になります。
アルファガル症候群は前提としてマダニに咬まれた経験がある人に起こる病気ですから必要以上に怖がらなくても大丈夫ですが、知っているということが誰かの命を救うことに繋がるかもしれません。
12月および年末年始の休鍼日です。
12月
4日(木)…休鍼日
11日(木)…休鍼日
18日(木)…休鍼日
25日(木)…休鍼日
30日(火)…年末休み
31日(水)…年末休み
年末年始は12月30日から1月5日までお休みとさせて頂きます。
どうぞ宜しくお願い致します。
院長 増江譲二