06/06/2025
足立剛也先生らの論文がHuman Genome Variationに掲載されました。
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要約:【ヌーナン症候群における蜂窩織炎およびリンパ浮腫のリスク増加との関連】
ヌーナン症候群(NS)は、身体のさまざまな部位に影響を及ぼす遺伝性疾患であり、心臓の奇形や特徴的な顔貌などを引き起こすことが知られています。
これまでに複数の遺伝子がNSに関与していることが明らかにされていますが、蜂窩織炎(皮膚や皮下組織の感染症)やリンパ浮腫といった特定の合併症との関連については十分に理解されていません。
本研究では、NSを有し再発性の蜂窩織炎を呈した2名の患者が対象となりました。これらの患者から臨床データを収集し、遺伝子検査を実施して変異を特定しました。
さらに、literature reviewを行い、類似の15例を検討した結果、両患者にNSとの関連が知られているRIT1遺伝子の変異が認められ、この変異が、リンパ浮腫や蜂窩織炎の発症リスクを高めている可能性が示唆されました。
本研究の結果から、NS患者において特定の遺伝子変異が、繰り返す感染症や腫脹の原因となる可能性があることが推測されました。
Noonan syndrome (NS) is a genetic disorder that affects various parts of the body, often leading to heart defects and unique facial features. Researchers have identified several genes linked to NS, but the connection between these genes and certain complications, such as cellulitis and lymphoedema,....