14/08/2023
【薬と飲み物の組み合わせ】
お薬と一緒に飲む飲み物には、お薬の効果を抑制してしまうものがあります。
代表的なものをいくつか挙げてみます(*^▽^*)
■アルコールと薬
一般的な風邪薬には抗ヒスタミン薬が入っています。
これには中枢神経を抑制する働きがあるので、アルコールの働きを強くしてしまいます。
ワーファリンや一部の拮抗剤も、アルコールを飲むと効果が高くなりすぎて中毒症状を起こす危険性があります。
アスピリンとお酒を同時に飲むとアルコールの吸収が良くなることも報告されており、悪酔いすることもあるようです。
表面がコーティングされている錠剤は、アルコール度数が高い飲み物と一緒に飲むと溶ける速度が早まることがあります。
乳酸菌など腸まで届ける必要があるものを服用する場合はご注意を。
■牛乳と薬
抗生物質や便秘薬の様な腸で溶ける薬は、胃や小腸で溶けずに大腸で溶けるよう作られています。
牛乳には胃酸を中和させる働きがありますので、薬が胃酸により表面のコーティングが破壊され溶けてしまいます。
これでは、大腸まで届かない上、刺激の強い薬では胃に負担がかかります。
他にも、お酒を飲む前に胃を荒らさないよう牛乳を飲んだ後、胃腸薬の水酸化アルミニウムゲルの入った制酸剤を飲むと、
高カルシウム血症を起こし、吐き気や食欲不振を起こすことがあります。
■お茶・コーヒーと薬
お茶やコーヒー、紅茶にはカフェインが入っています。
カフェインには興奮作用があり鎮静薬と飲むと効き目が抑えられ効果を得られません。
他、血液を固めるために必要な物質の血中濃度を上げる働きがあります。
そのため、ワーファリンなどのお薬の効き目が抑えられてしまうことになります。
痛風治療薬は、尿酸を合成、排出を促す薬ですが、尿酸とカフェインの構造が似ているため、
カフェインの排出が優先され薬の効果が弱くなってしまいます。
咳止めのリン酸コデイン等の場合、腸での吸収が阻害され効果が十分に得られません。
■グレープフルーツと薬
グレープフルーツの渋み成分のフラボノイドが原因で、血圧降下剤の「カルシウム拮抗薬」や
不整脈の薬「ワソラン」等は効果が強まり、ふらつきやめまいを起こすことがあります。
■ミネラルウォーターと薬
骨粗しょう症薬(ビスフォスフォネート)をカルシウムの多いミネラルウォーターで飲むと
カルシウムが薬の吸収を阻害して効果が得られません。
このように様々な弊害を引き起こす場合があります。
お薬はお水かお白湯で服用しましょう。